
9月29日(月)
十島菅原神社
十島菅原神社(としますがわらじんじゃ) は、菅原道真公を祭神とする天神信仰の神社で、学問・合格祈願の社として広く知られています。創建は鎌倉時代の弘安年間(1278~1288年)と伝えられ、相良氏の崇敬を受けながら、室町以降も修造が重ねられてきました。この神社名の由来は、境内にある池に浮かぶ 十の島(人工島) にちなんでおり、最大の島には本殿が造営されているという独特の景観を備えています。受験シーズンになると「とおします(通します)」という言葉を掲げ、合格祈願を目的に多くの参拝者が訪れるほか、秋季大祭は毎年11月23日に催され、地元の人々にも親しまれています。










国指定重要文化財の十島菅原神社では、桜が咲いていて驚きました。今日は9月29日という季節外れの日に、水面に揺れるスイレンと、境内を舞う赤とんぼという演出が重なり、思わぬ喜びをもらった気がします
十島菅原神社近くの踏切
十島菅原神社の近くで、くま川鉄道の新駅が建設されています


被災した川村駅の移設先がここだったのですね。参道のすぐそばに駅が来るとすれば、「十島菅原神社前駅」のような駅名になる日も近いかもしれません。これからの動きが本当に楽しみです。
相良村柳瀬の風景


相良村柳瀬で目にした 彼岸花の風景 …本当に心に残るひとときでした。緑の田んぼやあぜ道に赤い花が点々と揺れて、秋の訪れをそっと教えてくれるようで。自然が魅せる静かな演出に、しばらく足を止めて見とれていました。
9月30日(火)
人吉球磨の風景写真展のメッセージボードを市に寄贈
8月に人吉駅待合室で実施された写真展「人吉球磨の風景〜中村紫苑写真展〜」に設置されたメッセージボードに寄せられた、市に対するメッセージ140通、アニメ『夏目友人帳』に対するメッセージ130通 を市へ寄贈しました。

このたび、私たちが集めた 人吉市へのメッセージ140通 と アニメ『夏目友人帳』へのメッセージ130通 を市へ寄贈できたこと、本当に光栄です。多くの方々が一筆一筆に込めた「この街を、作品を大切にしたい」という想いの重さを感じながら、お届けすることができました。これらの言葉が、地域の励みになり、また未来へつながる一歩になればと心から願っています。
この場を借りて、記してくれたすべての方々に、あらためて感謝を。ありがとうございました。
多良木町黒肥地の風景




黒肥地神宮周辺では、あぜ道の縁に真っ赤な彼岸花が鮮やかに連なって咲き誇る光景に、思わず足を止めて見入ってしまいました。
10月1日(水)
青井阿蘇神社
月初めの参拝に青井さんに向かいました




青井さん、今月もよろしくお願いします
老神神社
青井さんの次は老神さんにご挨拶です

さあ今月も頑張ります
湯前駅
湯前駅(くま川鉄道・湯前線の終点駅)は、歴史ある木造の駅舎をそのまま残す風情あふれる駅で、近年その駅舎や構内施設が 国の登録有形文化財 に登録されました。駅は「湯前駅レールウイング」という複合施設として再整備されており、カフェ「ユノカフェ」、湯前まんが図書館、展示体験施設などが併設されています。








駅舎と複合施設がひとつになった空間に足を踏み入れたとき、「ここで時間をゆるやかに過ごしたい」と思える居心地の良さが最初に心に残りました。木の素材感や自然光の取り込み方など、設計の随所にぬくもりが感じられて、公共施設でありながら“誰かの居場所”としての役割が強く伝わってきました。
ユノカフェ
湯前町の ユノカフェ は、くま川鉄道・湯前駅近くにある人気のカフェで、駅舎と一体化したレールウイング複合施設の一部として営業されています。店内の雰囲気はウッド調であたたかみがあり、地元のフルーツを使ったスイーツや軽食を提供しており、駅近という立地とあいまって、旅人の休憩場としても親しまれているようです。

ユノバーガーのセットです

デザートも付いてます


ユノカフェ に立ち寄って、噂の ユノバーガーのセット をいただきました。自家製バンズの香ばしさと地元産素材の味わいが融合していて、一口ごとに丁寧さを感じられる味。セットのサイドも充実していて、満足感がしっかりありました。さらに、隣接する イベント施設(レールウイング複合施設) の建物も、見た目にはほぼ完成しているようでした。駅前の景色が少しずつ変わりつつあるのを目の当たりにして、町が動いている実感を強く抱きました。
10月2日(木)
多良木相良氏遺跡展
令和7年9月多良木相良氏遺跡が国史跡になりました。多良木相良氏遺跡は【蓮花寺東之前遺跡】と【青蓮寺境内】で構成されます。 調査で明らかになった2つの遺跡を中心に中世の多良木村の様子をご紹介してあります。















手作りの解説パネルや展示構成は分かりやすさにも配慮されていて、一般の見学者から中高生まで、誰もが想像を重ねながら歴史に触れられるような温かさを感じました。古い遺跡が未来を語る場になる、その可能性を目の当たりにしたような展示でした。
10月3日(金)
おくんち祭
鎮火祭
おくんち祭(青井阿蘇神社例大祭)の初日の3日に行われる神事の一つで、祭礼期間中、御神燈(神に捧げる灯り)や祭具で「火」が多用されます。家を空ける参拝者も多くなるため、火の取り扱いや事故防止が特に注意される時期です。鎮火祭は、こうした背景を踏まえて 火難除け・無火災の祈願 を行う神事です。






朝の静けさの中で迎えた鎮火祭。参列の一人としてその儀式を見守る時間は、祭りの賑わいの前にある神聖な空気を感じさせてくれるものでした。灯りや火の儀礼の意味を胸に、これから始まる祭りへの期待と祈りが自然と澄んでいくような、静かだけれど力強い時間でした。
半纏おろし
青井阿蘇神社のおくんち祭の初日の夕刻に行われる神事の一つで、氏子総代会や奉賛会、各御輿団体などがこの神事からお揃いの半纏に袖をとおして参加します。




祭礼の神聖さと地域の思いが混じり合う場で、参列者たちが身に纏う半纏の布地が、ひらりと風に乗るたび、そのひだの陰影ひとつひとつに歴史と祈りが宿っているように感じられました。伝統を紡ぐ儀式として、心に深く刻まれる美しく重い時間でした。
提灯行列
氏子団体などが揃いの半纏をまとう中、提灯を掲げて楼門前から練り歩き、蓮池沿いを参進して禊橋(みそぎばし)を渡って神社へ還る行列です。行列には各団体が参加し、揃いの衣装と明かりをまとって夜の神社を静かに包むような演出がなされ、祭りの雰囲気を夜の闇に浮かび上がらせる伝統的な儀礼の一環です。






夜闇の中、揃いの半纏に提灯をともした人々が静かに歩みを進めるその姿は、幻想的で胸に残るものでした。楼門前から蓮池沿いを通り、禊橋を渡って神社へ向かうその道のりが、一灯一灯の光と影で刻まれ、時間の流れがゆっくりになったかのように感じられました。
火文字の点火
“火文字” の灯りを用いて、楼門正面など目立つ場所に文字を浮かび上がらせる神事で、祭りの開始を象徴的に告げる儀式です。今年は「塊(かたまり)」という文字が掲げられ、これは「祭りの合言葉は『技』の伝承・『心』の継承」や復興・団結の思いが込められています。

夜闇の中、楼門前に浮かび上がる火文字「塊」が、まるで闇に語りかけるように揺らめいていて、言葉を失うほど美しく感じました。
青井阿蘇神社、福川宮司のお言葉です
「復興まちづくりの実証実験が始まった。
近い将来あらわれる、新しいまちの姿。
神社に何が望まれ、期待されているのか。
おくんち祭の合言葉は
「1200年の歴史と『技』の伝承、『心』の継承」
時と思いが積み重ねられ、
祭に集う一人ひとりの姿は、
まちの魅力そのものだ。
さあ、いまこそ大きな「塊」となろう。
夢のあるふるさとの、栄えある将来像を、
祭りの技と心で仕上げよう。」
10月4日(土)
風吹く庭で Tea Party
このイベントでは、紅茶やドリンクを楽しみながら、ハープの演奏や手仕事のワークショップ、制作体験などがゆったりと交わる空間が提供されました。来場者が自然の風を感じながら、“お茶と手仕事” をテーマにしたゆるやかな時間を過ごせる、そんな穏やかなイベントになりました。












風のそよぎとともに始まった「風吹く庭で Tea Party」
自然に包まれながら、お茶と手仕事、そして心地よい制作体験がゆったりと交わる時間を過ごせました。
販売やワークショップのひとつひとつに込められた作り手の温かい想いが、景色と溶け合って輝いていたように思います。静けさの中に豊かさを感じる、そんな贅沢なひとときでした。
笑祭
祭りでは、地元や近隣の飲食店が屋台を並べ、グルメを楽しめるほか、ライブステージ(今年は塚原哲平氏をはじめ MC やおがっち氏などが登場)や抽選会、エア遊具など子どもが楽しめる催しも用意されました。笑祭は地域文化とエンターテインメントを融合させた場であり、町内外の人々が一緒になって秋の夜を楽しむお祭りとして定着しています。








音と光、笑顔が一体となる夜——あさぎり町の『笑祭』
ステージから放たれるサウンドの波が身体を包み、観客の歓声とリズムがひとつになって流れる感覚が最高でした。出店やブースの賑わい、人々の笑顔が連なる空間が、この祭りの大きな魅力。まさに『笑祭』の名にふさわしい、一夜となりました。
10月5日(日)
お家で譲渡会
リンパドレナージュサロン庵を会場にして開催されており、猫たちをそのペースに合わせながら無理のない譲渡を目指すとの案内が出されています。運営には桑原里加子さんをはじめとした個人ボランティアが関わっており、この譲渡会は5年以上前から、あさぎり町の自宅を拠点に毎月継続して実施されてきました。








あさぎり町での「お家で譲渡会」に参加してみて、穏やかで温かい時間を過ごせました。保護された猫たちがそれぞれのペースで部屋を歩いたり、じっとこちらを見つめたりする姿が印象的で、「この子たちが安心できる居場所を見つけてほしい」と強く思いました。
おくんち祭
子ども神楽奉納
「おくんち祭」において、子どもたちが 神楽殿 にて神楽を奉納する神事が行われました。つまり、本来は大人が演じる「球磨神楽」の伝承・普及を見据えて、若い世代による舞も祭礼の一部に組み込んでいる形です。子ども神楽奉納は、地元の「子ども神楽教室」が育成された成果発表の場としても機能しています。実際、青井阿蘇神社には「子ども神楽教室」があり、普段から演奏・舞の技法を学ぶ活動が行われています。










子どもたちは神楽殿で、丁寧に所作を重ねながら舞を演じ、その一挙手一投足に、地域に根づく伝統と祈りが宿っているように感じられました。未来を担う子どもたちが神楽を紡ぐ姿はとても印象的で、祭り全体を美しく彩る一幕となったと思います。